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2005年8月

2005年8月29日 (月)

8月の「経済論壇から」

昨日、日経に8月の「経済論壇から」が掲載されました。毎月一回の連載です。6月の掲載分からは、その月にまだ発売されている月刊誌の論説をもとに文章を書くことにしています。今回は、9月号が対象です。そのため、月刊誌が発売されてからすぐに目を通して、紹介する論説を決めて、短期間にストーリーを考えて書く、ということを毎月繰り返しています。

今回のように選挙が突然決まった場合は、月刊誌は選挙には当然対応できないので、現実に選挙で争点となっている論点を直接扱った論説がありません。でも、選挙に触れないと、経済論壇の解説としては、ピントがボケていることになります。新聞のスピード感覚と月刊誌のそれとに乖離があるので、そのあたりはどうしようもありません。

「経済論壇」に取り上げられるような論説が掲載されているかどうか、月刊誌の発売日をはらはらしながら待つという生活をするようになるとは、予想もしませんでした。各月刊誌の10月号は、選挙に関連した経済論説が掲載されることを祈るばかりです。といって、選挙一色だと、単調になってしましますから、そこが難しいところです。

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2005年8月27日 (土)

24日のシンポジウム

24日のシンポジウムは、お蔭様で会場が満席になるほどの多くの皆様に参加して頂けました。ご参加頂いた方、ありがとうございました。

ご参加された方は、始まったばかりのニューロエコノミクスの現状を、映像も交えてご理解いただけたのではないかと思います。

行動経済学やニューロエコノミクスで、人間の非合理性が明らかにされてくると、従来の合理性を前提とした経済学は、どうなってしまうのか、という質問が会場からありました。

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2005年8月23日 (火)

夏休みの宿題

8月も終わりに近づいてきた。子供の頃、夏休みの宿題を
夏休み最後の日に必死でやった思い出をもつ人も多いだろう。

昨年、高校生に経済学の話をする機会があった時に、
夏休み最後の日に宿題をあわててしたり、
ダイエットに失敗したりするのはどうしてか、という話をした。

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2005年8月21日 (日)

「毎日新聞」書評欄

821日の「毎日新聞」書評欄を見ていたら、

「大竹文雄ほか著(日本評論社)」

という文字が目に入ってきた。

「あれ、私は日本評論社から何か新しい本出したかな。

今度日本評論社から出す本は、今は校正刷りの段階で、

まだ「はしがき」を書いているところだから、

新聞に書評が載るわけないし・・・」

という寝ぼけたことを思って、もう一度よく見ると、

『経済セミナー』8月号の「日本は「格差社会」か」

という特集号に書いた「日本の所得格差のパズルを解く」

という論説が紹介されていた。

この論説は、拙著の「日本の不平等

の前半部分をまとめて紹介したものだ。

書評欄に月刊誌の特集が掲載されるのも珍しい。

数行で、私が書いたことを巧みに紹介してある。

流石にうまいもんだ。

内容を正確に伝えて頂けたことに感謝。

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2005年8月19日 (金)

低金利の謎

現在の低金利について学部レベルのマクロ経済学を用いてEconomist誌(8/11)が解説しています。IS=LMモデルを勉強した人には、ちょうどいい練習問題だと思います。

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2005年8月18日 (木)

OECD Employment Outlook

今年のOECDEmployment Outlook は、貿易と労働市場、労働市場の地域格差、失業から雇用への移行を促す雇用給付の役割、労働市場政策の評価、公的雇用を特集しています。日本の労働市場の問題でも重要なテーマのものが多く参考になります。日本語での要約はココにあります(労務屋さんからの情報)。日本に関連する内容の日本語の解説はココにあります。

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2005年8月16日 (火)

国民生活白書

今年の国民生活白書は結婚、出産、若者の就業、教育をあつかっています。

扱っているテーマが身近なこともありますが、書き方も分かりやすく面白いです。

メインのテーマとは無関係の部分で感想を。経済財政白書で国民生活白書でも、「無貯蓄世帯の増加」が取り上げられています。貯蓄もできないほど貧しいという認識がどちらの白書にもあります。でも、経済学に毒された人間から見ると、カードや消費者金融が充実したから、いざという時や頭金のためにお金を貯めておく必要がなくなっただけなのではないか、と思うのです。貧しいのに生活水準を落として貯蓄をしなければならなかった時代と、その必要がなく生活を楽しめる時代とではどちらが幸せなのでしょうか。

もちろん、本当はお金を貯めたいと思っているのに、カードのせいでつい使いすぎてしまう、というのが無貯蓄世帯の実情かもしれません。どちらが正しいのか知りたいところです。

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2005年8月15日 (月)

シンポジウム

8月24日のシンポジウムが近づいてきました。

私のところに報告者のプレゼンテーション用パワーポイントが集まりました。主催者が言うのも変ですが、どの報告もとても面白いですよ。皆様、お見逃し無いように。

まだ、座席には少し余裕がありますから、申し込みがまだの方は、ココをクリックしてください。

脳科学と経済学の対話 8月24日

大阪大学中ノ島センター

講 演
加藤 英明  神戸大学大学院経営学研究科・教授 『プロ野球の心理学:野球人の常識は非常識?』
筒井 義郎  大阪大学社会経済研究所・教授 『なぜあなたは幸せなのか』
藤田 一郎  大阪大学大学院生命機能研究科・教授 『認知の脳科学:脳が脳の理解をめざす』
晝間 文彦  早稲田大学商学学術院・教授 『カード破産を脳から読み解く?』
(司会)
大竹 文雄  大阪大学社会経済研究所・教授

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雇用不安

8月8日の「税負担」について、

(1)「国民は、不安を取り除いてもらえるなら、
税金や社会保険料が高くなってもいいと思っている。」

(2)「リストラなどの雇用不安をなくすには
景気を良くすることが必要で、
そのためには企業の税負担を低下させて、
労働需要を高めることが有効ではないか」

というコメントを頂きました。

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2005年8月10日 (水)

少子化と税制

少子化を止めるために
税制を活用するべきだという
意見がある。
確かに、少子化そのものが問題であり、
政策的に対応すべきなら、
子供を増やすインセンティブを高める
税制を設計することも意味があるかも
しれない。しかし、問題もある。

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2005年8月 9日 (火)

消費税

ポスト小泉政権で重要な論点に上がってくるのが、
消費税の引き上げ問題だ。国民にとって広く薄い負担で、
捕捉の問題が比較的小さいとされる消費税は、
財政再建のための有力な候補である。

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2005年8月 8日 (月)

税負担

6月21日に税制調査会が「個人所得課税に関する論点整理」を発表して、
「サラリーマン増税だ」、と非難を浴びた。誰でも増税はいやだろう。
でも、今年の「経済財政白書」にも分析があるように、
ここまで税負担が低い先進国も少ない。先進国で最も税負担が低い
国なのに、少しでも負担が上がりそうになると、大きな反対が
生じる。どうしてだろう。

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2005年8月 7日 (日)

戦力均衡

野球やサッカーといったチームによるプロスポーツの
戦力バランスのための仕組みをどうすべきか、
という議論について、少し整理したいと思います。

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2005年8月 6日 (土)

住宅弱者対策

「住宅弱者対策」という論説を
『都市住宅学』第50号(2005年8月)に
書きました。

「所得再分配政策として、公営住宅という
現物支給による手法は望ましくない。
公営住宅が老朽化し、人口減少時代を迎えた現在は、
公営住宅の供給という「石への補助」政策から
家賃補助という「人への補助」政策へ、
政策変更を行う最大で最後のチャンスである。」
というのが主張です。詳細は、論説を読んで
頂ければ幸いです。

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2005年8月 5日 (金)

八方睨み

8月4日の「伝えることは難しい」に、

「誤読や別の解釈をまったく許さない文章というのは存在するのだろうか、
存在したとして、はたしておもしろいのだろうか」
「ベストセラーになる本は、自由な読み方ができる幅の広さ、悪く言えば
読者が我田引水に解釈できる「ゆるさ」を持っているものが多い」

というコメントをもらいました。

なるほど。私が書いた第3の読まれ方こそが
文章の面白さなのかもしれません。学術論文を
普段書いている身からすると、書いたつもりが
ない読まれ方をすると、とても変な感じがします。
でも、読書の面白さは、想像する楽しさに
あるのであれば、一面的な解釈しか許さない
文章はだめなのでしょう。

ベストセラーを書くには、
目指せ「八方睨みの文章」
ということでしょうか。

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割増料金

8月2日の「危険な商売・危険な研究?」について、

「男性だって危険なのに、割増料金が
つくのですね。私が男なら遠慮したい
ところですが。」

という感想を複数の女性から頂きました。

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2005年8月 4日 (木)

なぜ女性は背の高い男性を好むのか

というエッセイを書きました。

「なぜ女性は背の高い男性を好むのか?」『産政研フォーラム』No. 67、2005年8月

http://w3iser.iser.osaka-u.ac.jp/~ohtake/ippan/sanseiken050801.pdf

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伝えることは難しい

「肥満について考える」というエッセイを
書いた時、それを読んだ複数の女性から
「大竹先生は、やせた女性が好きなんだ」
というコメントをもらった。

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2005年8月 3日 (水)

ニューロエコノミクス

「なんだそれ」と思う人も多いでしょう。
ニューロエコノミクス(神経経済学)とは、
脳科学の手法を用いて、
人間の経済的な意思決定のメカニズムを
分析する新しい学問です。

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2005年8月 2日 (火)

Freakonomics

"Freakonomics: A Rogue Economist Explores the Hidden Side of Everything"
Steven D. Levitt & Stephen J. Dubner
William Morrow & Co ; ISBN: 006073132X

お薦めです。これぞ経済学。

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『ESP』経済財政白書特集

内閣府が発行する『ESP』の8月号で、
「「攻めの改革」を進めるために~平成17年度経済財政白書を巡って」
という座談会をしています。
富田俊基、中島厚志、梅渓健児の各氏と私というメンバー。

経済財政白書になってから、政策宣伝白書となっていたのですが、
今年の白書は、昔の「経済白書」に似た雰囲気になっています。

結構、読み応えがありますし、学生や研究者にとっても論文の
ネタがたくさんあるように思います。
夏休みの読み物に、いかがでしょうか。

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危険な商売・危険な研究?

Paul Gertler, Manisha Shah, Stefano M. Bertozzi
Risky Business: The Market for Unprotected Commercial Sex
Journal of Political Economy, 2005, vol. 113, no. 3

メキシコの売春婦を調査して、
売春婦にとってHIVの感染の危険性が高い
避妊具を使わないセックスの割増料金を推定。
避妊具を使わない場合には23%の割増料金が発生。
売春婦が非常に魅力的であれば、

その割増率は46%になるという。

確かに命をかけた商売。
命をかけた研究調査でもある、と研究者としては思う。

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2005年8月 1日 (月)

週刊東洋経済(8月6日・13日合併号)

『週刊東洋経済』(8月6日・13日合併号)の2005年上半期ベスト経済・経営書100で、『日本の不平等』が第4位に選ばれました。ご推薦頂いた皆様、ありがとうございました。

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