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2005年11月29日 (火)

公営住宅はどうすべきか

「応用経済学への誘い」の第4章は、日本大学教授の中川雅之氏が「公営住宅はどうすべきか」というテーマで執筆しています。

 

住宅市場も情報が不完全な市場の代表例である。空き家がたくさんあっても住宅探しは難しい。特に、低所得者にとって住宅は深刻な問題である。住宅費が払えないとホームレスになってしまうかもしれない。その意味で、セーフティネットとして公営住宅は重要な役割をはたす。ところが、経済学的には低所得者に現物支給として公営住宅を供給するよりは、家賃補助を与えた方が望ましいはずである。また、公営住宅が三位一体改革のもと地方自治体によって分権的に行われると、福祉切り下げ競争が生じる可能性がある。第4章「公営住宅はどうすべきか」(中川雅之)は、日本の公営住宅を経済学的に評価している。公営住宅の現状を紹介した後、分権化された住宅補助政策を行っている日本では住宅補助の過小供給が生じている可能性が高いことが実証的に示される。中川氏は、この章での分析に基づいて、住宅補助政策を「地方政府の選好を反映した国庫補助率によって調整されたバウチャー」に転換することを提唱している。(『応用経済学への誘い』の「はしがき」より)

地方と中央での仕事や権限の配分を考える上で有益な議論が展開されています。

 

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