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2009年8月28日 (金)

不況期に育った世代

18歳から25歳の頃、つまり、高校や大学を卒業してしばらくの間に、不況を経験するかどうかが、その世代の価値観に大きな影響を与えるそうだ。Giuliano教授 (University of California, Los Angeles)とSpilimbergo教授 (International Monetary Fund)の”Growing Up in a Recession: Beliefs and the Macroeconomy” (pdf)という論文であきらかにされている。

この時期に、不況を経験した人は、「人生の成功が努力よりも運による」と思い、「政府による再分配を支持する」が、「公的な機関に対する信頼をもたない」、という傾向があるそうだ。アメリカのデータを用いた分析だ。この価値観は、その後、歳をとってもあまり変わらないということだ。言われてみると、なるほどと思う。就職氷河期を経験した日本の若者たちにも同じことがあてはまるかもしれない。若年期の不況による価値観の形成が、今回の選挙の動向を解釈する上で有益な論文のように思う。

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コメント

1990年生まれの私のように不況期"しか"知らない世代はどうなるんでしょうね?

投稿: | 2009年8月28日 (金) 22時33分

バブル崩壊の頃新卒だった人も、そろそろ40に手が届くんですが。
そりゃあ自民党を信じない世代が増えるわけだ。

投稿: | 2009年8月29日 (土) 08時39分

1982年生まれです。
確かに公的機関をあまり信用していませんね。
国や企業を頼るなら、頼りなくても自分をアテにしろ、とは考えています。

今後日本が「この不況を乗り切る!」の後にまた私の子供、孫世代に不況が来るんでしょうか

投稿: | 2009年8月29日 (土) 12時33分

1982年生まれの大卒の新卒って売手市場じゃん。

投稿: | 2009年8月29日 (土) 22時46分

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