カテゴリー「経済・政治・国際」の記事

2015年10月25日 (日)

軽減税率は高所得者が得するバラマキ策

ウエッジに書いた記事がネットにアップされました。

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2011年1月18日 (火)

個人主義と経済の関係は?

1月17日の日経新聞、経済教室欄に「個人主義と経済の関係は?」という論説を書きました。

ホフステッド教授の個人主義の指標を使って経済成長との関係を明らかにしたゴロニチェンコ教授とローランド教授の論文を紹介しました。また、春野さんの個人主義的な人と向社会的な人の脳活動の差に関する研究も紹介しています。

ホフステッド教授の指標 http://www.geert-hofstede.com/

Gorodnichenko ,Yuriy and Gerard Roland (2010) “Culture, Institutions and the Wealth of Nations,” IZA Discussion Paper No. 5187

上記論文の著者による一般向け解説

Haruno, M. and C. D. Frith (2010). "Activity in the amygdala elicited by unfair divisions predicts social value orientation." Nat Neurosci 13(2): 160-161

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2009年12月21日 (月)

就学前教育の投資効果から見た幼児教育の意義

ベネッセが研究者むけに出していた「BERD」という雑誌があります。
2009年3月で刊行終了になりましたが、その号で私は就学前教育の投資効果に
ついてインタビューを受けています。

就学前教育の投資効果から見た幼児教育の意義
就学前教育が貧困の連鎖を断つ鍵となる

まじめなインタビューなのに、写真はそうでもないように見えるのが残念。

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2009年12月16日 (水)

一番仕事ができない人が出世する(ピーターの法則)

Stumbling and Mumbling紹介されている論文が面白い。仕事でができない人が、一番昇進する意欲が高く、仕事ができる人はそのポジションで無理に昇進しなくても満足度が高いから、結果的に一番仕事ができない人が昇進するということだ。周りをみて、心当たりのある人は多いのではないか。

追記) 伊藤さんからコメントで教えて頂いた記事の元論文、

The Peter principle revisited: a computational study , A. Pluchino, A. Rapisarda, C. Garofalo, Physica A 389 (2010) 467 doi:10.1016/j.physa.2009.09.045

この論文を紹介した記事のリスト

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2009年12月11日 (金)

派遣労働者の生活と求職行動アンケート

 経済産業研究所(RIETI)で、鶴光太郎、奥平寛子、久米功一の各氏と私が共同で行った日雇い派遣労働者をはじめとする非正規雇用の労働者の就業行動に関する調査結果が発表された。
 この調査は、2009年1月末に第一回目の調査を行い、2009年7月末に同一労働者に追跡調査を行ったものだ。日雇い派遣労働者や製造業派遣労働者のように不安定と考えられる労働者の実態を把握するためには、同じ労働者を継続的に調査する必要がある。今まで、そのような調査の例はなく、一時的に日雇い派遣や製造業派遣についているのかどうかもよくわかっていなかった。また、非正規労働者に関する大規模な雇用調整が発生したので、彼らは経済ショックからどのような影響を受けたのかもわかっていなかったことだ。
 本格的な実証分析は、まだこれからだが、派遣労働者の労働移動の実態について、この報告書でその一端があきらかにされたと思う。

第二回調査の概要

第一回調査の概要

報告書 [PDF:1MB]

資料編 [PDF:638KB]

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2009年11月 9日 (月)

グローバル化が貧困問題の原因だとすれば、グローバル化を阻止すべきでは?

 これも中学生から受けた質問です。私の回答はつぎのとおり。

 グローバル化が、格差を拡大する原因であることは確かだと思います。しかし、グローバル化による貿易によって日本人全体は豊かになっているのも事実です。

 中国から衣料品が輸入されるようになるまでは、衣料品の値段はとても高かったですし、食品の値段も高かったです。牛肉が外国から輸入されるようになるまでは、牛肉の値段はとても高かったのです。どの国も貿易をしなくなったら、日本も自動車や電機製品を輸出できません。貿易によってそれぞれの国が自分の一番得意なものに集中することができるので、なんでも自分の国で作っていた時よりも豊かになれるのです。

 貿易によって、確かに、日本の中で以前よりも貧しくなる人が出てくるかもしれません。その結果、自国内の格差が拡大するかもしれませんが、豊かな人から貧しい人に所得を移転すれば、貿易をしなかったときよりも日本人は全員豊かになれるのです。

 また、グローバル化の阻止には、世界の貧困問題を深刻にするという問題もあります。世界には日本よりもっと貧しい国がたくさんあります。そうした国が安い労働力を武器にして、安い製品や農作物を日本のような豊かな先進国に売って、以前より豊かになってきています。

 日本がグローバル化をやめて、そうした国々から農作物や製品を買わなくなると、日本も貧しくなりますが、もともと貧しかった国はもっと貧しくなります。世界の貧困を解決するためには、貿易を盛んにすることが大事です。日本の格差や貧困問題が貿易によって拡大するという側面があっても、それは日本国内の社会保障制度や教育で解決すべきものではないでしょうか。日本の低所得の人々の多くも、アフリカやアジアの最貧困の人たちと比べるとずっと豊かなことには間違いありませんから。

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どうして日本の貧困率は高いのですか?

先日、中学生に経済の話をしました。その中で、日本の相対的貧困率が高いという話をしたところ、授業の後「どうして日本の貧困率が高いのか?」という質問を多くの生徒から受けました。

そこで、彼らに回答してみました。

続きを読む "どうして日本の貧困率は高いのですか?"

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2009年10月24日 (土)

相対的貧困率

厚生労働省が10月20日に相対的貧困率を発表した。(詳細はここPDF)

厚生労働大臣のご指示により、OECDが発表しているものと同様の計算方法で、我が国の相対的貧困率及び子どもの相対的貧困率を算出しました。最新の相対的貧困率は、2007年の調査で15.7%、子どもの相対的貧困率は14.2%。

使っている統計も手法も、今までOECDが出していたものと同じで、特にレベル自体が大きく変化したわけでもない。2006年は、3年前の2003年と比べると1%ポイント上がっているが、2000年は15.1%だったし、子どもの貧困率はその時に比べて低下している。ただ、長期でみるとトレンド的に上昇していることは間違いない。

しかしながら、貧困率を出しただけでは、あまり政策的に役立たない。第一に、岩本さんが指摘しているように、もとになる統計である『国民生活基礎調査』の特性を確認する必要がある。『全国消費実態調査』とはずいぶん異なる数字がでることは間違いない。特に、外国と比較する際には、注意が必要だ。第二に、貧困率の水準そのものよりも変化の方向とその原因を明らかにする必要がある。第三に、可処分所得と貧困が一対一に対応しない可能性もある。所得はないが高額の資産を保有している人であっても、この指標で貧困だと定義される。

 今回の公表では、グループ別の貧困率は、17歳以下の子どもの貧困率というものだけが公表されている。小原美紀さんと私が行った年齢別の貧困率の研究だと、5歳未満のグループの貧困率とその親の世代である30歳代の貧困率が近年上昇している。高齢者の貧困率は近年大きな変化がないが、高齢化の進行で貧困者に占める高齢者の比率は上昇傾向にある。逆に、5歳未満の子どもの貧困率は上昇しているが、少子化のために貧困者の中の子どもの比率が上がっているわけではない。ここに貧困問題の政治的な難しさがある。

 30代と5歳未満の貧困率の高まりの背景には、非正規雇用の上昇、離婚率の上昇などがある。正規社員の夫、専業主婦あるいはパートの妻という組み合わせから、非正規の夫、非正規の妻、非正規でシングルマザーという世帯が増えてきたのだと思う。戦後の伝統的な家族を前提に作られてきた日本の労働法制や社会保障制度が、現実の変化にうまく対応できていないことが根本的な問題だ。「男の非正規化」という現象は、何も労働市場の規制緩和が原因で発生しているのではない。技術革新やグローバル化がその背景にある。

 

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2009年10月16日 (金)

Davis教授の雇用対策の提言

ジョブクリエーションの研究で有名な労働経済学者であるSteven J. Davisシカゴ大学教授がアメリカの失業対策について提言している。提言は、1.企業の強制的医療保険負担の縮小、2.連邦最低賃金の一時停止、3.「従業員選択自由法」の放棄(排他的交渉権を得る労働組合を選択する際の投票が無記名で行われることを排除する法案とのこと)、4.失業者を仕事に就かせる方法に関する実験と評価を行うこと、の4つである。
 日本にも関係するのは、2番目と4番目の提案だろう。地域によって雇用情勢が大きく異なり、雇用悪化が急速に進む可能性がある日本で一律の最低賃金を「今」目指すことが本当に望ましいのか再検討すべきだろう。
 4番目の提案についても考えるべきだ。どのような失業対策や訓練政策が一番効果があるのかは、やってみないとわからないことが多いのも事実だ。効果のない政策も効果がある政策も、事後的にわかる。効果がなかった政策をしたことを無駄だというわけにはいかない。事前には、それが効果があるかどうかわからなかったからだ。大事なことは、事後的に、どの政策が効果があって、どの政策が効果がなかったかわかるように、あらかじめ実験的政策として設計しておくことだ。Davis教授が指摘するように、大規模な即効性はないが、効果的な政策を早く見つけることができれば、将来大幅に財政支出を節約できる。

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2009年10月 8日 (木)

行動経済学の本質

実践 行動経済学』の著者であるリチャード・セイラーのインタビュー「行動経済学の本質、それは「にんげんだもの」にあった!」。

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