カテゴリー「論文紹介」の記事

2015年12月29日 (火)

幸福になると生産性があがる

オイコノミアの2015年12月28日の放送で、幸福度があがると生産性があがるという話をしました。

紹介した研究は、つぎのものです。
Oswald, A., Proto, E. and Sgroi, D. (2015), ‘Happiness and Productivity’,  Journal of Labor Economics, 33(4).
Proto, E., Sgroi, D. and Oswald, A. (2012), ‘Are Happiness and Productivity Lower among University Students with Newly-divorced Parents? An Experimental Approach’, Experimental Economics 15(1): 1-23.
著者が一般向けに紹介した記事(英語)

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2012年12月13日 (木)

齊藤誠さんの石橋湛山賞受賞

齊藤誠さんが、『原発危機の経済学』で石橋湛山賞を受賞された。『自由思想』の127号に彼の受賞記念講演が掲載されている。同じ号に「齊藤誠先生の人と業績」という私が書いた彼の紹介文も掲載されている。

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2012年1月16日 (月)

日経・経済教室 「人間のクセ 政策に生かす」

1月16日の日本経済新聞の「経済教室」に「人間のクセ 政策に生かす」という論説を書きました。行動経済学の政策的な応用を中心に最近の研究をいくつか紹介しました。
 紹介した論文はつぎのとおりです。

Allcott, Hunt, and Sendhil Mullainathan (2010) ”Behavior and Energy Policy” Science 5 March 2010:  Vol. 327 no. 5970 pp. 1204-1205

Johnson, Eric J. and Daniel Goldstein (2003) “Do Defaults Save Lives?” Science 21 November 2003: 1338-1339.

Milkman, Katherine L., John Beshears, James J. Choi, David Laibson, and Brigitte C. Madrian (2011) “Using implementation intentions prompts to enhance influenza vaccination rates,” PNAS 108: 10415-10420.

Milkman, Katherine L.Mazza, Mary CarolShu, Lisa L.Tsay, Chia-JungBazerman, Max H. ”Policy Bundling to Overcome Loss Aversion: A Method for Improving Legislative Outcomes” Organizational Behavior and Human Decision Processes, forthcoming.

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2011年12月22日 (木)

大相撲の力士の人差し指と薬指の比率と昇進・成績

 大相撲の力士の人差し指と薬指の長さの比率(2D:4D比)と昇進・成績の関係を分析した私たちの論文が、Evolution and Human Behavior という学術雑誌のオンライン版で掲載されました。

Rie Tamiya, Lee SunYoun and Fumio Ohtake "Second-to-fourth digit ratio and the sporting success of sumo wrestlers," Evolution and Human Behavior, Available online 6 October 2011

2D:4D比は胎児期のテストステロン曝露量と相関していると言われています。スポーツの能力の中には、2D:4D比と相関しているものがあることが今までの研究で明らかにされてきました。私たちは、大相撲の力士の手形を使って、力士の2D:4D比と昇進・成績の関係を統計的に分析しました。その結果、人差し指に比べて、薬指が相対的に長い力士ほど、最高位の階級が高いですし、幕内生涯勝率も高いという統計的な関係があることが分かりました。ただし、2D:4D比で説明できる部分はそれほど大きくありません。平均すれば、そういう傾向があるという意味です。この傾向は、身長、体重、指の長さ等の情報をコントロールしても変わりません。
 力士のデータを使うことのメリットは、主につぎの二つです。第一に、引退した力士だけのデータを使って分析できることです。力士の生涯での最高位や勝率のデータを使えます。現役の力士だけだと、これから昇進していく可能性のある力士とそうでないかを区別することができません。力士の場合は、指の長さの情報が相撲博物館が集めている手形を使えば得られるのが、他のスポーツにない特徴です。第二に、大相撲は明確な順位が定められていますから個人の成績をはっきり捉えることができます。

 一般向けの紹介がScientopiaというサイトで紹介されました。
Look Carefully at your hands…were you meant to be a Sumo Champion??

 また、このサイトに掲載された内容がGizmodoというサイトで紹介されました。

日本語版: 強いお相撲さんの手を科学する

英語版: A Sumo’s Fingers May Matter More Than His Weight

 なお、2D:4D比に関する研究については、京都大学の平石界さんが「指と科学とお相撲と(1)」で丁寧に紹介されていますので、それをお読み頂けるといいと思います。(2)で、私たちの論文についても紹介して頂けるそうです。

平石界 「指と科学とお相撲と(1)

平石界「指と科学とお相撲と(2)
 

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2010年1月27日 (水)

親の失業と子供の健康

『日本労働研究雑誌』 2010年特別号(No.595)に、小原美紀さんとの共著論文「親の失業が新生児の健康状態に与える影響」が掲載されました。この論文と関連ある「子どもの教育成果の決定要因」(pdf)『日本労働研究雑誌』 もお読み頂ければ幸いです。

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2010年1月14日 (木)

美男美女の経済学

勝間和代さんがTwitterで紹介されたので、美男美女の経済学に関する文献を紹介。

日本語での紹介は、

大竹文雄著『経済学的思考のセンス』(中公新書)

の中にあります。

日本における美男美女の賃金効果に関する実証研究は、安井健悟さんのものだけだと思います。彼の研究は、

大竹文雄編『こんなに使える経済学』(ちくま新書)

の中に「美男美女への賃金優遇は不合理か」というタイトルで入っています。

この本についてのブログでの紹介はここ

美男美女の経済分析をはじめたHamermesh教授の研究は、彼のホームページに
まとめられています。

Hemermesh教授の美男美女に関する論文のホームページ

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2009年12月16日 (水)

セロトニン不足だと失敗を繰り返す

セロトニンという脳内物質が不足すると、行動と損失に関する関係を学習しにくくなるらしい。同僚の田中沙織さんのJouranal of Neuroscience に掲載される論文で報告されている。しっセロトニン不足にならないようにしなくては。
詳細は、ここ

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2009年9月 8日 (火)

文化・価値観と経済の関係

9月7日の日経新聞の「経済教室」に、「価値観、経済の差を生む」というタイトルで、文化や価値観と経済パフォーマンスの関係に関する最近の実証研究を紹介しました。日経ネットPlusで、参考文献を紹介しています(登録必要(無料))。また、後藤康雄、山田久、岡野進、永浜利広、芥田知至の各氏からコメントをいただきました。

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2009年8月28日 (金)

不況期に育った世代

18歳から25歳の頃、つまり、高校や大学を卒業してしばらくの間に、不況を経験するかどうかが、その世代の価値観に大きな影響を与えるそうだ。Giuliano教授 (University of California, Los Angeles)とSpilimbergo教授 (International Monetary Fund)の”Growing Up in a Recession: Beliefs and the Macroeconomy” (pdf)という論文であきらかにされている。

この時期に、不況を経験した人は、「人生の成功が努力よりも運による」と思い、「政府による再分配を支持する」が、「公的な機関に対する信頼をもたない」、という傾向があるそうだ。アメリカのデータを用いた分析だ。この価値観は、その後、歳をとってもあまり変わらないということだ。言われてみると、なるほどと思う。就職氷河期を経験した日本の若者たちにも同じことがあてはまるかもしれない。若年期の不況による価値観の形成が、今回の選挙の動向を解釈する上で有益な論文のように思う。

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2009年7月28日 (火)

自信過剰が男性を競争させる

自信過剰が男性を競争させる(pdf)」行動経済学』2009年7月23日(水谷徳子・奥平寛子・木成勇介・大竹文雄)がウェブジャーナルに掲載されました。トーナメント型の競争的報酬体系と出来高払い報酬体系との選択に関する男女差を、競争選好と自信過剰の男女差から、経済実験をもとに分析した論文です。男性が競争的な報酬体系を好むのは、自信過剰が主な原因というのが主要な結果です。

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